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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

――それに俺達が八方から見張って居たんだ」

「三度目は?」

「宇佐美敬太郎はお前と無駄話をしながら、隙を見て不浄門の戸を、外から開ける仕掛けをしたり、塀の穴から釘を差して、輪鍵を抜きさえすればよかったのだ」

「へェ、――あの時、親分は何処へ行ったんです」

「淡路屋へ行って見張って居たよ。あんな巧者な泥棒は、自分の方へ顔を向けないように、大抵は自分の家へも一度泥棒に入るものだ。もっともあの時淡路屋は主人も番頭も揃って居たし、女房と下女はもう休んだと言って居たよ。でも何彼と腑に落ちないから、一と晩寒いのを我慢して外に立っていると、夜が明けてから、あの家の裏門へ、肥車に菜っ葉を積んだのが一台入ったよ、車を曳いてるのは誰だと思う」

「?」

「下女のお光さ、――男姿で。あれは大変な女だったんだ。淡路屋で、宵に皆んな人数が揃って居るといったのは、男二人と女房だけで、下女のことまでは俺も気がつかなかったんだ」

「へェ、驚きましたね」

「これで先ず目出度し目出度しさ」

「じゃ、ちょいと根津へ行って、あの娘に逢ってそう言って来ますよ」

「何を言う積りなんだ」

「疑ってすまなかったが、勘弁してくんなよと」