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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

今度は黒旋風が何時何処へ出ると言ったな」

「七日――明日ですが、――金沢町の淡路屋――」

八五郎は調子に乗ってしゃべってしまいました。それが良いか悪いか、素より八五郎には鑑定もつきません。

「気が向いたら行って手伝ってやる――と平次にそう言ってくれ――ところで、あの晩、猿の毛がどうかしたという話があったようだな」

「へェ?」

宇佐美敬太郎の早耳は、ひどく八五郎を驚かしたようです。

「念のために言って置くが、江戸は諸国の猿曳が集まるから、まさしく猿の多いところだ。一つは猿曳というものは、昔からの慣わしで、高貴の家にも出入し、まことに収入の多い稼業だからであろう」

「――」

「江戸中の猿曳は三谷橋のほとりに十二軒の長屋を賜わり、弾左衛門の支配を受けて居るが、仕事の都合などで江戸の町を遠方まで稼ぐことがあり、その際には、支配の許しを受けて、江戸の木賃宿などに泊ることがある」

「――」八五郎はあっけに取られました。これ位のことは、町方御用聞の八五郎が知らない筈はありません。

「猿曳の稼業は朝から日暮れまでだ。深夜に猿を背負って町中を流して歩くなどということは先ず無い、――池の端妙月庵に入った賊が、もし猿を使ったものならば、昼のうちに入ったに違いなく、夜分に忍び込んだ者なら、池の端の近所に住んでいる猿曳の仕業に違いあるまい。