Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme

Aozora Bunko

もなく外れます。格子になった蓋を取って、箱を横にしようとしましたが、これが恐ろしく重くて、一人の力ではどうしても動きません。

平次は箱の中に手を入れると、バラ銭をかき集めました。

「あッ」

そのバラ銭の一枚は糊で付けたもので、剥がすとその下にも、鍵穴が一つ出て来たのです。

平次は予期したことのように、その穴に同じ鍵を入れて廻すと、底板は手に従ってポカリと取れ、その下から、目の覚めるような山吹色――。小判で六千両の大金が、提灯と手燭の灯を受けて燦然として眼を射たのです。

「これは何だ」

驚く兼吉。八五郎も佐太郎もお峯も、釜吉も、しばらくは息を吐くことさえ忘れたようでした。

「十年前、稲妻組と言った三人組の泥棒が、常盤橋で金座の後藤から勘定奉行へ送り届ける六千両の小判を盗ったが、極印が打ってないので費うわけに行かなかった、――それにしても、賽銭箱へ金を匿すという悪智恵には驚いたよ。賽銭箱は銭を入れる道具だ。覗いてみるとバラ銭が少し底の方にある。竈や仏壇に金を隠すなら誰でも気が付くが、賽銭箱までは思いも寄らない」

平次は一人で感心しております。

「その六千両を奪った泥棒は誰だ」