Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
Lisez 大岡越前 (おおおかえちぜん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 218 436 caractères · 437 écrans
起き上がった黒ふく面の老人は、命じるようにいった。
「せがれ。うるさいから、ついでに、猿ぐつわをかけてしまえ」
義平太は、さらにお燕の顔の半分を、布でしばった。
そして初めて、驚きを、驚きとして、表情した。
「意外です。父上が御出馬とは、実に意外だ。まッたく、思いもかけぬことで――」
「さもあろう」
と、楽翁自身すら、医者として、また、この老年を、よくやって来たものと、自分を疑っているように、
「ま。わしの心や、今夜の仔細は、あとで話すことにしよう。……何よりは、そち達の向った、御隠殿下の方の捕物は、どうじゃった。うまく行ったか」
「首魁の化物刑部めは、火を放って、自殺をとげました」
「そいつは惜しいな。して、ほかの賊徒は」
「赤螺三平も、大亀も召捕りました。阿能十蔵は、その場から逃げ出し、鶯橋から下の谷へ飛びこみましたが、追ッつけ、これも搦めて参りましょう。次々と、それらを差立てました故、あとは、ふたりの女賊のみと、われわれひとつ心の者だけが残って、辺りを張りこんでおりましたのに、老体の父上に、功を先んじられようとは」
「いや、わしは与力でも同心でもないからな。