Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおおかえちぜん

大岡越前

吉川 英治

Lisez 大岡越前 (おおおかえちぜん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 218 436 caractères · 437 écrans

Aozora Bunko

日傘と日傘

どちらへ」

何か、お重箱につめた食べ物らしいものを抱えて、折々、ここの二階を訪れるお次が、ちょうどそこへ来あわせた。

源吉はふりかえって、大げさに、手を打ってわらった。

「旦那あ。こんだあ旦那の番ですぜ。どうです、おゆるしが出そうですか」

日傘と日傘

もう遅桜も褪せて、夏隣り。

釣舟も、猪牙舟も、屋形舟も、これから川へぞめき出る季節である。

舟源の猪牙舟は、お次ものせて、客ふたりに、船頭ひとり。火鉢を中に、さし向うには、頃あいな舟のひろさだ。

「おい、源吉、待った待った」

「なんです。忘れ物ですか」

「いや、まだ宵だろう。すぐ大川へ出さないで、逆に、堀留の方へ漕いでみてくれ」

「ヘエ、堀留へ」

「なんでもよいから、舟を向け直せ」

「わかりましたよ。何もいいますまい」

源吉は、櫓をねじッて、ぎっぎっと、川を溯った。

川幅は、だんだんせまくなり、岸は高くなって、両側に、土蔵や荷揚げ桟橋ばかりが見えてくる。

「……ここだな。山善の裏は」

土蔵印に、それと知って、左右太は、舟をとめさせ、しばし川の中から山善の住居や路地を見上げていた。

かれは、疾くに、賊の襲った足どりは、この川筋からと、見ていたのである。