Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
Lisez 大岡越前 (おおおかえちぜん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 218 436 caractères · 437 écrans
朝餉を、ゆうべのように、家族と共にして、
「よい子になれよ」
と、雪子と求太郎の頭を撫でた。
用人が駕籠の用意のできたことを外から告げた。越前守は、袂にからむ子をおいて立った。妻も、立って、従いて来ようとするので、
「ここでよい。……縫、丈夫になってくれよ。子たちの為に」
さすがに、お縫は、泣き伏した。園子を乳ぶさに、雪子と求太郎を、両方に抱えよせて、母子は丸い一つになって俯つ伏した。母が泣くので、わけも分らず、子も泣いた。
その時、たれか馳け込むように、廊下の外まで息せいて来た者がある。目安方の小林勘蔵と、山本左右太だった。
「や、お身達は、何しに来た。越前、不在の間は、寸刻も役所を離るるなと申しておいたに」
「はっ。おいいつけを違背して相すみませぬが、今朝あたりの怪しからぬ風聞に、何とも、じっとしていることが出来ず、市川義平太に、あとを頼んで、両名、御警固に参りました」
「警固に。……はて、越前の身に、何の警固。周章えるでないぞ」
「いや、周章えはいたしませぬ。が、いずこから出た風説やら、越前守は、きょう評定所の指命で召捕らるるであろうとか。いや彼は、旧悪の蔽いようなく、進退窮まって、逐電するであろうとか。