Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まつのやろはち
松のや露八
吉川 英治
Lisez 松のや露八 (まつのやろはち) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 597 caractères · 253 écrans
「その盟友を、見殺しにしては、義に欠ける。で――実は助けに来たのだが、ちょうど、大原勅使の供のうちには、この武市をはじめ、西藩の脱藩者だの、同志だのが、多勢扈従して来ているからその者たちの手をかりれば、無造作に、伝馬牢から救い出すことができると思う。……だがここに困るのは、一時の匿れ家と、江戸の府外へ、首尾よく当人を落としてしまう工夫だが」
「吾家へいらっしゃいまし」
お菊ちゃんは、頼まれない先に、すすんで云った。
「だが、お前のお養母さんの浜中屋の女将ときては、公方の肩持ちで、ちゃきちゃきな江戸ッ児だからな。万一、密告されると……」
「いいえ、私が計らいます」
「どう計らうか」
お菊ちゃんは、じっと、考え込んでから、何か、一策を心に泛かべたらしく、ひそひそと、諜ち合わせをしていた。
更科を出て、二人に別れてから、お菊ちゃんは、露八と二人で、芝浦の船茶屋へ寄ってみたが、斧四郎旦那も、お喜代も、先へ船で帰ってしまったということだった。
猪牙を一艘仕立ててもらって、露八はお菊ちゃんと、それに乗った。
眼をふさがれたように暗い海だった。
猪牙の舳においてある船行燈だけがぽちりと明るいだけだった。