Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まつのやろはち

松のや露八

吉川 英治

Lisez 松のや露八 (まつのやろはち) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 597 caractères · 253 écrans

Aozora Bunko

三

「ばか云わっしゃい。役付きもせぬうちから、子でも生まれたら、どう養うか」

「それ、それがわるい。吝嗇というものじゃ。他人に貸す小金ぐらいはある土肥家の跡取り息子、女房子ぐらい、何じゃ。わしから、一同へ頼んでおくが、よい嫁はないか、あったら早速、娶たせにゃいかんで」

「あるがの……よい娘が」

と、椎茸たぼが云った。

「誰?」

「石川主殿様の娘――お照さんというたかの――書家の萩原秋巌様の所で見かけたが、よい娘じゃ、学問がようできる」

「なるほど、石川の娘なら、くれるかも知れぬぞ、半蔵殿と同藩じゃあるしの」

そんな話もあったが、庄次郎は、いっこう気乗りがしなかった。

三

まさかと思っていた縁談を、叔父は、足を惜しまず運んでいた。一月後には、もう、見合いをせいと云うのだった。

庄次郎は、驚いて、

「嫁などは、まだ――」

と、受けつけない返辞をしたが、叔父の鉄之丞は、

「何が、まだじゃ。カビが生えるぞよ」

と、これも、庄次郎の生返辞を、うけつけない。

「二十七にもなって、女が、欲しゅうないなどと云っても、わしは、うなずかん。持て、持て、八十三郎も後口にひかえているに、貴様が、いつまで、部屋住では困る」