Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まつのやろはち

松のや露八

吉川 英治

Lisez 松のや露八 (まつのやろはち) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 597 caractères · 253 écrans

Aozora Bunko

闘鶏

一

つかつかと、大股に歩いてきた。いきなり土足を庄次郎の背へかけると、ぐいぐいと踏み躙って、

「馬鹿っ、大馬鹿者。――その面は何じゃ、その面は」

誰の足だか、庄次郎には、分らない。

闘鶏

一

「不行跡にも、ほどがある。それでも、おのれは武士か、人間か」

草履の緒の切れるまで、土足が、庄次郎の尻を蹴った。

ほどを見て、榊原健吉が、

「もう、やめい。折檻は、それくらいにして」

「いや、こんなことでは、腹が癒えぬ」

骨ばかりになった扇子が、顫える手に掴まれていた。青筋の走った顔を、そっと見上げると、それは何と、叔父の小林鉄之丞ではないか。

「面目次第もありません」

庄次郎は、額を摺りつけているよりほか策がなかった。

「面目ない? ……こらっ庄次郎、面目などと人なみな量見が、貴様にもあるのか。あるなら、父親の苦慮、新妻の嘆き、わしの立場――ひいては藩侯のお名をも汚しおる昨年来のふしだらを、少しは、弁えおろう」

「は、はい。重々」

「腹を切れ」

「…………」

「貴様が切らなければ、わしが切るぞ。嫁の里方たる石川主殿へ、何と、顔向けができると思う」

「…………」

「これを見ろっ」

叩きつけるように、鉄之丞は、彼の前へ何か投げやった。