Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

十一

三人ぐらいな仲間はあるらしい。……だいじょうぶか貴様、ひとりで参っても」

「……へい」

「よせよせ。介三郎にまかせておけ。さあ権三、親方のそちから仕事にかからんではだめではないか。晩にまた、わしが尺八でも聴かせるから、きげんを直してかかってくれ。さあ、かかってくれい。……頼むから」

介三郎はもろ肌をぬいで、饅頭山のうえにのぼった。そして、きのうと同じように地形ならしの鍬を持ちはじめた。

「やれよ、みんな」

親方の石権はそれを見ると、急に職人たちを叱りとばした。けれど我慢のならない渋面をたれよりも濃く持っているのもその石権だった。

十一

その日は、誰もかれも、むッつり無口をつづけて、ただ仕事だけをしていた。

あくる日も。

次の日も。

まるで嘘のよりあいのように、仕事場は気が冴えなかった。

時々、ため息のように、

「ごう腹だなあ。考えだすと、おらあ癪にさわって、たまらねえ」

為が大声を出した。

親方の石権も、職人たちも、それを聞くと、いささか慰められたように、

「忌々しいが、仕方がねえ。佐々の旦那は、喧嘩がきらいなんだから」

介三郎へ、つらあてのように呟いたりした。