Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans
二
又四郎は、さっそく箸を取って、頬ばりながら、
「ありがたいなあ」
と、むしゃむしゃいう。
「なにがさ」
「渡る世間というものが」
「時々おまえさんは、しおらしそうなことをいうね」
「時々か。ははは」
「酔っぱらって、憎ていなことをいったり、あんまりわがままをいうと、もう関ってやるもんかと思うんだけれど」
「そんなはなしをすると、また飲みたくなってくる」
「晩におしよ」
「あ。……神輿が通るのかな。往来はたいへんな騒ぎらしい」
「路地の口で、いつまでお神輿が揉んでいると、お次が困っているだろう。お茶を持って来るようにいいつけて来たけれど、若い女と見ると、おもしろ半分に、通すまいと、からかうからね」
「お次さんも、祭でお暇をもらって来たとみえるな。しばらく、お次さんの顔も見なかった」
「実はね、又さん」
おかみさんは、真顔になって、急に声をひそめ出した。
「うちのひとが事情のよく分るまで、おまえさんの耳に入れるなというものだから、きょうまで内緒にしておいたけれど、お次は、もうとうに、杉山検校さまのおやしきから、お暇を出されて、家へ帰っていたんだよ」
「えっ。お暇になったって」