Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

五

「ご註文がございますれば」

「あすの夕刻までに、西山荘へ何ほどか届けてくれい。宵をこえては味が変ろう」

「かしこまりました。……けれどつい今しがたも、あすの夕までに西山荘へそれをお届けするようにと、よそ様から同じご註文がございましたが、どうやら重なりますようで」

「なに、よそからも?」

「はい、白石様の後家で、あのきれいなお嬢さまのいらっしゃるおやしきからで」

「そうか。では、ゆうべのうちに惣左がもうわしの返辞を告げたとみえる。――わしの好物と知ってあす来る折の手みやげに、誂えたものと思われる」

「むだになっても勿体のうございますから、白石様のおみやげだけで、およろしいのではございませんか」

「それで足る。それで足る。わしの用は無用になった。無用人がたまに出てまいればこんなものか、はははは」

老公は一笑してから、

「その使いで、ここへ見えた帰りであったか、白石の後家の娘を、ついそこの辻で見かけたが、なるほど、うわさにたがわず端麗じゃな。年は、いくつかな?」

と、真顔にかえって訊ねはじめた。

五

自分のことでも訊かれたように、主は、光栄がって、彼女の素行から日頃のことまでを、吹聴してやまなかった。