Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなもかたなも

花も刀も

山本 周五郎

Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

みぞれの街

一

みぞれの街

一

道場からあがり、汗みずくの稽古着をぬいでいると、秋田平八が来て「おめでとう」と云った。

「みごとだった。平手、みごとだったよ」

「今日は調子がよかったんだ」

「そうじゃない、実力だ」

「いや、今日は調子がよかったんだ」と、幹太郎は云った。

「しかし、なぜ先生は納屋さんとの勝負を一本で止めたんだろう」

「一本で充分だったのさ」

「そうは思えないんだが」

幹太郎は首をかしげたが、「汗をながして来る」と云い、下帯ひとつのまま手拭を持って裏へ出ていった。

掛札が筆頭から五枚までの者は汗を拭くのにも、風呂場を使うが、平手幹太郎は六枚目なので、平の門人と同じように、井戸端へ出なければならなかった。

――彼が出ていったとき、そこには六七人いて、彼を見るなり、口ぐちに祝いを述べながら、半(洗面用の盥)を持って来たり、水を汲んだりした。

秋田平八が「おめでとう」と云い、そこにいる内門人たちが祝いを述べたのには、理由があった。

毎年十二月の試合は、単なる月例試合ではなく『稽古おさめ』の式を兼ねているし、その成績によって、次の一年の席次がきめられるのである。

その日の試合に、幹太郎はめざましい腕をみせ、掛札の五人の幹部をみんな打ち込んだ。