Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなもかたなも

花も刀も

山本 周五郎

Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

二

あたたかな、深い幸福感が(いまははっきりと)彼を包むようであった。彼は眼をあけたりつむったりしながら、あまやかな気持で、ずっとものおもいに耽っていた。

伊達家の下屋敷は、品川の宿を出はずれた荏原郡大井村にある。その門前へ近づいたとき、駕籠舁きが「旦那、伊達さまのお屋敷になにかありますぜ」と云った。

平八は駕籠の垂れをあげ、向うを見るなり「おい、おろしてくれ」と云った。

二

秋田平八は駕籠から出て、駄賃を払い、いそぎ足に、下屋敷のほうへいった。

表門の中からとびだして来た(伊達家の)侍たちが十四五人邸内のほうに向って輪をつくり、なにか声高に喚いたり、手を振ったりしていた。

――なにごとだろう。

道の片方は竹藪と雑木林で、疎らに酒屋とか、八百屋、雑貨屋などが並んでいる。それらの家の軒先にも、人が出て、その騒ぎを眺めていた。

平八が十二三間のところまで近よったとき、門前の侍たちがさっと崩れたち、邸内から一人の侍が走り出て来た。

その侍は抜刀を持っていた。

彼は道の左右を見、それから抜刀をふりあげ、坂道(平八のいる)のほうへと、走りだした。しかしそのとき、稽古着のままの平手がとびだして来、六尺棒を持って、その侍の前に立塞がった。