Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなもかたなも

花も刀も

山本 周五郎

Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

五

「その相談で来たんだが」と、平八は静かに云った、「じつはお母さんにも出て来て頂くことになったんだ」

「田舎の土地やなにかをどうする、あれは借財のかたになっているかもしれないが、平手家にとって父祖伝来のものだぜ」

「それは、――おれの口からは云えない」と、平八は眼を伏せた。

五

深喜は、平八を(上から)睨みつけた。

――自分の口からは云えない。

その一と言が事情を説明している。要するに土地も屋敷も手放したのであろう。ことによると、それらを売って、小間物店を開業する資金にしたかもしれない。

――こいつ。

と、深喜は拳をにぎった。

もちろん、そんなことは口には出さなかったし、すぐにその想像もうち消した。平八がそんな卑しいこと、――少なくとも自分の利益のために、そんなことをする人間でないことは、深喜がよく知っていたからである。

「いいよ、およそ見当はつく」と、深喜は云った。

「母が出府するとすれば、いつごろなんだ」

「十月初旬には、来られるだろうと思う」

「みんな黒門町に住むのか」

「そういうことになる」と、平八は云った。

「狭くて御不自由だろうが、平手が独立するまでのことだし、他人がはいるわけではないですからね」