Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおおかえちぜん

大岡越前

吉川 英治

Lisez 大岡越前 (おおおかえちぜん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 218 436 caractères · 437 écrans

Aozora Bunko

すると、大岡様は、八寺の坊主へ差紙をつけて、白洲へならべ、朝から夕方まで、調べもせずに待たせたままにしておいた」

「ヘエ。気の長いものだね」

「まあ、聞けよ。坊主たちは、退屈はする、腹はへる。交る交る厠へは立つ。――すると、訴人便所の壁に、下谷の魚屋の帳面づらが、何寺へは、何月何日に、いくらいくら貸売と、明細に勘定書が貼ってある。坊主どもは、おどろいて、ヒソヒソ談合していると、やがて日も暮れ頃に、御用人が出て来て、越前守様には、腹痛のため、ついに今日は、御出座がなり難い。明日は早朝よりお調べがあろう故、まず今日のところは、引き取ってよろしいという。坊主どもは、やれやれと立ち帰ったが、毎日こんな目にあわされては堪らぬとばかり、翌日、各寺とも揃って、魚屋の借金を返したということだ」

「なるほど、悠長なお白洲で、江戸の悪党には、ありがたいお奉行様にちげえねえや」

由は嘲って、立小便にでもゆくつもりか、番屋の横へ曲がりかけた。

すると、うしろの庄七が、突然、異様なうめきを発して、前へ屈んだ。――オヤ? と吃驚した由は、駈け戻って、六尺棒を投げた手に、庄七のからだを抱き起した。