Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
Lisez 大岡越前 (おおおかえちぜん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 218 436 caractères · 437 écrans
暮れるにつれて、四辺のひそまるのと、夕闇の濃くなるままに、前よりも、鬼気をまして、この一室を脅かした。
「越前っ。やあいっ、偽せもの、くそ奉行っ。なぜおれに、姿を見せねえのだ。なぜ、大岡亀次郎を、吟味しねえかっ。うぬっ、ここへ来い」
とぎれとぎれ、喉もやぶれそうな彼方の声だが、聞いているここの者たちの耳も、ついに、よそにしているに耐えなくなった。
「お奉行。ちょっと、行って見てまいります」
勘蔵、義平太が、立ちかけると、
「ま。すてておけ」
越前は、馴れたという顔つきである。
「けれど、牢番どもが、いつも閉口いたしております。少々、なだめておかないと、今夜また、寝ずに、狂うやも知れません」
「そうだの、体にこたえよう。……が参っても、逆らうなよ」
「決して。その辺は」
ふたりは、立って行った。
そのあとで、山本左右太は、思いきったように、膝をすすめた。
「最前からの、御報告のうち、一つ申し残しがございまする」
「お袖、お燕のふたりの行方であろう」
「お明察のとおりです」
「同僚のふたりにたいして、そちは、明らかに申すのを、憚っておったが」
「よいか……わるいかと……」