Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まつのやろはち

松のや露八

吉川 英治

Lisez 松のや露八 (まつのやろはち) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 597 caractères · 253 écrans

Aozora Bunko

「庄さんも、偉うならしゃれたのう」

「いい跡継じゃ、半蔵殿も、お倖せなこッちゃで」

褒めそやしたり、

「めでたい晩じゃほどに、どなたか、謡いなされよ」

椎茸たぼが、酔って、はしゃぎ初めたり、和気藹々である。

父の半蔵は、自慢やら、吹聴やらで、

「わしの子にしては、庄も、まず上出来の方じゃ。免許皆伝という腕のもち主となると一ツ橋家にも、何人もおらんでのう。やがて、お召出しになろうし、わしも、藩邸で肩身がひろいぞよ、のう、鉄之丞」

「そうとも、そうとも」

叔父の小林鉄之丞も、その夜は、べろべろに酔っていた。酔わないうちは、庄次郎をつかまえて、皆伝の目録を見せろとか、賞状を見せろとか、云っていたが、そのうちに、忘れてしまって、都々逸坊扇歌の真似などして、皆を笑わせていた。

「そうじゃ、こう、内輪の者が集まることも、滅多にないで、今夜は、わしから半蔵に、云わにゃならぬことがある」

「なんじゃ」

「庄次郎、何歳になるの」

「当年二十七歳じゃが」

「なぜ、はよう嫁をもたせんのか、ちと、半蔵殿、量見がわるかろうぞ。二十七にもなって、遊びもせぬ、女房も娶らぬ、それじゃ、まるで片輪者じゃわ」