Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まつのやろはち
松のや露八
吉川 英治
Lisez 松のや露八 (まつのやろはち) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 597 caractères · 253 écrans
二
「金は……」と、首をちぢめて、「ない、ない、ないの内大臣。あはははは、今夜あ、貴公たちが、おいどんに、奢ってもよか!」
このごろ、江戸で流行る、薩摩ッぽうの口真似をして、仰向けに、ころがった。
二
「とんでもない奴だ」
「喰わせ者め」
書を売るか、蚊帳でも質に入れたくらいな小遣いで、泳ぎに来た連中である。庄次郎が、無一文だと聞くと、おぞ気をふるッて、逃げだした。
「人間て、わからぬものだ」
しがらき茶屋を出て、ボロ袴を風になびかせながら、その五、六名は、首を振って歩いていた。
「近頃、石川主殿の娘を娶って、どんなに、納まっているのかと、今日も、道場で土肥のうわさをしていたのに」
「あんなのは、女房を娶ってから、得て、タガのゆるむものだ」
「すると、吾々は、たしかな方だな」
「オイ」
一人が、思いだして、
「この夏、渋沢から借りた空財布、誰が持ってるか」
「俺が、持っている」
「出してみろ」
「あれには、渋沢の印形と、書附が入っているので、中実は、空っぽだが、捨てずにいるのだ」
「それそれ。そいつを、この際、庄次郎の負債へ一任してしまうがいい。貸してくれ」
しがらき茶屋の横の窓から、そっと、覗いてみると、置き残された庄次郎は、仰向けになったまま、高いびきをかいて寝ていた。