Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

――旦那あ、旦那アあ。

と、追いかけて来た。

そして、荷持をさせてくれというので、断ると、では兵庫とやら碑をお建てになる場所で、土かつぎでも、職人の手つだいでも、なんでもいいから使ってくれと強っていう。

つい不愍をかけたのは自分のほうからである。振切るのも、あわれと思って、そこから荷持として伴い、以来、住吉の石権へたのんで、手伝い人夫に使ってきた勘太であった。

勘太は実によく働いた。

ほかの人夫や職人とちがって、酒ものまないし、夜遊びにも出ない。だから仲間には、

――吝ッたれ。

と、蔑まれてもいるが、仕事場では、ひとの嫌がることもすすんでやるので、ほかの日傭いは解雇しても、勘太だけは建碑の終るまではいてくれるようにと、いまでは石権が手放さないものになっていた。

いまも小屋の蔭に。

その勘太はぼんやり立っていた。彼としては、介三郎が石権にはなすのを熱心に聞き入っているつもりだったが、ほかの職人たちの眼から見ると、いかにも、いるところを離れて、うつけているように見えるのである。

「やあい、もや助。水でも汲んで来い、河原へ行って」

草のなかで、煙草休みをしている職人たちの屯が、こっちを見て、大声でどなった。