Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

六

「神棚。……いやそれは、ありませんな」

「どうしてないので?」

「どうしてということもござらぬが、代々の住持も、ついそれは持たなかったものとみえまする。……いやいかん、矛盾しますな、自分の言と。……さっそく設けましょう、本院のうちにも神棚を奉じ、それから、愚僧の説を、ひとにも説くことにしましょう。はははは。いや何事も、人間はこの通り、矛盾だらけとみえますな」

六

村名主だの若い衆が、前の日からそこへ行って、掃除にかかったり白木の祭壇を供えたり、祭の支度をしていたので、その朝となると、湊川の碑を中心に、この辺で見たこともない人群れだった。

子ども、女、老婆、百姓、町人――通りがかりの旅人までが、大きな輪を作って、碑前に祭り合う人々を見ていた。

いま……神官がのりとをあげている。

両側に立ち並んでいる人々は、何かの事でこの建碑に関係のある者ばかりだった。

広厳寺の坊さんもいる。坂本村の年寄もいる。職方では石工、大工、かざり師、鏡師、さしもの屋、みんな来ていた。もちろん勘太など、手伝いの端にいたるまで。

土地の者が眼をそばだてたのは、その中に、花隈の熊だの、生田の万だのという顔役から、子分までが、その身なりから顔つきまで、人ちがいする程、真面目になって、祝詞に耳をすましていたことだった。