Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

「蕗どのの危うい境遇を知りながら、なぜ、お身が救うてあげなかったか。ことばの一つもかけてやらなんだのか」

「頑なとお笑いになるかもしらぬが、ふたりはまだ公にゆるされている間ではありません。殊に拙者はご勘気をうけておる身……。そのご勘気をこうむったのも、汁講の夜、あの騒動につい蕗どのの安否に心をひかれたため――忘れたわけでもありませんが、老公のおさしずもまたず、勝手に夜明け方まで、血まなこになって、時ならぬ時刻、茫然、山荘へ立ち帰って来たことがご機嫌を損じたによるものです。……ですから、いささかご奉公の真を尽し、お側へ帰参をゆるされるまでは、たとえ顔と顔を合せても、蕗どのとことばは交わさじ――と、ひそかに自分へ誓っておりまする」

「では蕗どのが何を告げるため江戸からこれへ参ったかそれも?」

「ことばこそ交えませんが、蕗どのの生命は、先にも申したとおりよそながら守っていたつもりです。苦しくはあろうが、柳沢家にあるうちは、まず一命にかかわらぬものと、遠眼に見まもっていたわけでした。――ところが例の又四郎が、一途に目的をとげよう為、邸内に入って、かえって相手方の陥穽に落ち、いたく吉保や紋太夫を仰天させたことは当然です。