Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

そのあいだに、剣持与平は、若いものの間へ割りこんで、

「てまえ、年は各※(二の字点、1-2-22)よりも、すこし老っておるが、戦場と、酒の場では、まだ負れをとらないつもりでござる。さあ、端からいただきましょう」

構えると、若いひとりが、

「実盛どの、健気のお手のうちを拝見しよう」

と、座にあった大杯をひきよせて持たせようとした。

与平はすぐ銚子のつるを持って横にさし向け、

「いざ、あなたから」

と酌いだ。

「なんじゃ、おれが飲むのか。……待て待て、そう酌いでは」

「もう弱音でござるか」

「いや、弱音じゃない」

一息には飲みきれないで、二、三度、眼をつぶる。ようやく、大杯を空けて、敵手を見まわすと、与平はもう隣りから隣りへ四、五人も相手をすまして耳をうしろに何か向うと話しこんでいる。

「こら、実盛、卑怯ではないか」

呼んでもだめである。てんで耳がない。大笑いして、ひとりを薙ぎ、もう次のものへ斬りこんでいる。

「こら」

大杯を持って、そのうしろへ坐ったのが、無態に、与平のからだを抱いて、自分のほうへ向け直すと、与平はもう別人のような酔眼を、朦朧とすえて、

「うれしい。