Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

むしろ、嫡子の光圀が、大言したことばや、抱いている途方もない夢にも似た事業の性質を聞くと、

(そうか。そう申したか)

と、喜悦らしいものさえ、眼もと唇もとに綻ばせているような反応だった。

最後に、ふたりの儒臣は、声を落して、

(若殿の思し召は、あきらかに将軍家へたいして、ご異端かとぞんぜられます。まさしく、水戸三十余万石のご浮沈にかかわりましょう。幸いにも、まだご世子、きっと、われわれもそれとなく、ご翻意をおすすめいたしまするが、殿よりも、何とぞ……)

いいかけると頼房は、こは意外なといわぬばかりな面持で、

(ああ、これ、何をいう。――困り者の光圀が一転して学問に心をひそめ、こんどは体でもわるくせねばよいがと案じていたが、それくらいな望みなれば、叶えて遣わしてもさしつかえないではないか)

親馬鹿とは、かかるお方のことをこそいうのであろう。嫡子も嫡子、殿も殿かな――と、ふたりの儒臣は、ここにいたって、もう何をいう勇気も失っていた。

(しかし、光圀のことばは、いちいち道理である。いや明らかな大義というものじゃ。将軍家のご制度に叛くとか、異端になるとか、そんな考えは浅すぎる。