Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans
そんなことを思いめぐらしているうちに、幹太郎はいつか眠ってしまった。
気持の疲れと、前夜よく眠れなかったためだろう。白川久三郎に呼び起こされたときはすでに、午まぢかな時刻だった。
「柴田さんがお呼びです」と、久三郎が云った。
幹太郎は「待ってくれ」と云い、顔を洗って来て「柴田さんだって」と訊いた。そうです、若年寄の柴田頼母さんです、と、久三郎が云った。富原さんではないんだな、と念を押しながら、幹太郎はふと不安な予感におそわれた。
柴田頼母は、道場師範としての幹太郎の支配役である。助教として入藩したときも、正師範に直ったときも、頼母からその旨を伝えられた。――したがって、頼母が呼ぶということは、用件がなんであるか、殆んどきまっているといってもよかった。
久三郎は「私が御案内します」と云った。幹太郎は着替えをし、袴を着けて出た。
案内されたのは柴田家でなく、役所の御用部屋であった。頼母は四十歳ばかりの、痩せて色の黒い、能面のように表情のない顔つきの人だったが、幹太郎が坐ると、側にいた書役をさがらせ、二人だけになって、静かにこちらを見た。
用件は「辞任してもらいたい」