Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおおかえちぜん

大岡越前

吉川 英治

Lisez 大岡越前 (おおおかえちぜん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 218 436 caractères · 437 écrans

Aozora Bunko

「おととい、化物刑部のやしきで、阿能十に会ったら、そんなことをいっていた。そればかりじゃねえ。八丁堀のお島に可愛がられて、お島の情夫の赤螺三平に、あぶなく叩ッ斬られるところだったそうだが、三平が怖くて、逃げ廻っているのか」

「いや。三平ごときを怖れているわけではない」

「ホ。元気が出たな」

「ただ一目、兄上に会いたさ。兄上に会いたいばかりに、生きているのだ。亀次。わしの兄、主殿の消息は知らないか」

「主殿に会ってどうする気だい」

「今生のお詫びを申して……身の始末をつけるつもりだ」

「今生の? ……あははは。今生というと、来世もあるつもりか。よせやい。来世なんてものはありゃしねえ。あったにしても、あてになるもんか。人間の世の中なんてものは、来世も、来々世も、こんなもンだよ。――と、すれやあ、今生の根かぎり、楽しむしか手はねえじゃねえか。何を、せッかちに、死ぬ気になどなったもんだ」

「わしには、どうしても、おぬしのような気になれぬ。なろうと思って、やってみても」

「ハハハ。素人だよ、おめえは。そこがまだ悪党になりきれねえ初心を残している証拠だ。悪党になるんだって、修行が要らあ。