Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
Lisez 大岡越前 (おおおかえちぜん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 218 436 caractères · 437 écrans
これは阿能十――阿能十蔵のいい出しである。かれの父、阿能静山は、朱子学派の一儒者だったが、あるとき聖堂の石段で、いきなりワンと噛みついてきた赤犬を、意識的にか、思わずか、蹴とばしたので、家に帰るやいな、捕手を迎えぬうちに、切腹してしまった。息子の十蔵は、出先で捕まり、遠島送りになったが、途中、夜に乗じて、遠島船から海へとびこみ、江戸へ舞いもどって以来、自暴自棄な野性の生活力を逞うしている男だった。
大亀の――大岡亀次郎のほうは、ちと身の上もちがうが、いまの境遇と気もちとは、まったく同じだし、どうせかれも、何をやってもやらなくても、ひとたび捕吏の手にかかれば重罪は知れきっている体なので、
(おもしろい。――知らアん顔して、あとの騒ぎを見てやろう)
と、すぐ相談は、まとまったのだ。
親は深川の味噌問屋だったが、古金銀の隠匿で闕所になり、浮浪の仲間入りしている味噌久を、口のかたい男と見て、鼠捕り薬を入れた揚団子を背負わせ、人目につかぬ道まで苦労して、はるばるその決行に来たのだった。
……チチ。チチ。チチ――
「おい。大亀、大亀」
「なんだい、阿能」
「見や。