Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおおかえちぜん

大岡越前

吉川 英治

Lisez 大岡越前 (おおおかえちぜん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 218 436 caractères · 437 écrans

Aozora Bunko

「先頃から、夜毎、諸所の高札を仆して歩いたのは、そちが越前に、それをいいたいためであったか。袖、どうじゃ」

「…………」

「そうに違いあるまい。特に、南町奉行所のみの高札に狼藉を働いていたところから見るも、そちの真意は明白だ。よし、その儀は、分った」

書記机の市川義平太は、終始、筆を走らせて、吟味書を速記していた。越前守は、次に、

「堀留の山善へ押込の際には、そちは堀留川の舟の中に残っていて、屋内へ入って、強盗を働き、家人を殺傷した者は、男の三人だけであったと、阿能十蔵も申し、赤螺三平も自白しておるが、相違あるまいな」

お袖は、答えもせず、否定もしない。越前守はもう一度念を押した。そして、次の質問へ移った。

「そちが、江戸橋自身番に、捕われたのは、その折、連れていた娘のお燕を案じ、お燕を町に捜しに出て捕方の手にかかったものと――自身番の番太庄七、由蔵も申し立てておるし、十蔵、三平の自白とも合致しておる故、これも相違ないものと認めるが、異存はないか」

「…………」

「ないの。では、この事は、どうじゃ。俗称化物刑部こと元公儀お旗本の長坂刑部と申す者に、そちは十数年の間、身をまかせ、かれらの仲間同様に暮して来たが、それはそちの意志であったか。