Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まつのやろはち
松のや露八
吉川 英治
Lisez 松のや露八 (まつのやろはち) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 597 caractères · 253 écrans
「そして――今か」
「そうじゃ、今は、いまの江戸をよく見ればわかる。怖いものは、世の中の変遷じゃ。わしや、おぬしは、もう古い」
「でも、若いやつらは、自分を、生み育ててくれた親を、何と思っておるのじゃろう。……八十三郎だけはと頼みにしていたのに」
「思ったところで、やむにやまれぬ――それが若さじゃよ。諦めさっしゃい。庄次郎の行った道も、やむにやまれぬものなら、八十三郎の行った道も、やむにやまれぬものじゃろう。こうなることを知って立った、巣立ちの鳥、老いの愚痴が、耳に入るものではない。わしらは、ちょうど、鈴虫の親じゃ、生んだあとは殻だけのもの――」
「老腹でも断ち割ってみせたら、八十三郎も、庄次郎も、よもや、こうもならなかったであろう」
半蔵は、奥歯を、ぎりと噛んで、咽び泣いた。鉄之丞は、消えた提灯をたたみながら、
「何の、親の力で、子が抑えきれるものなら、将軍家の力で、時勢も喰い止まらねばならぬはず。……それが、近頃はどうじゃ」
「弱ったっ……」
よろばうように、半蔵は歩みだした。一夜にふえた白髪の影が傷ましかった。鉄之丞は、万一のことを気遣いながら、
「そう、嘆くな。