Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まつのやろはち
松のや露八
吉川 英治
Lisez 松のや露八 (まつのやろはち) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 597 caractères · 253 écrans
「人が悪くなっちゃ交際いにくいね」
「そう行けるくらいなら、大丞参議にゃなれないまでも、太政官のお髯のちり取りぐらいにゃ出世していまさあね」
「冗戯をいってるまに、昏くなってしまう。じゃあ、ほんとに露八さんも、東京へ帰る気ね」
「静岡も、なんだかかたじけないし、飽きてきた。ここも新政府の下ならば、いっそ、東京で暮らしたって同じことだ」
「私たちは、お節句がすんだら、すぐ引き払うつもりなんだよ」
「こっちは、身軽。いつでもかまわない」
「じゃ、前の日に、師匠でも使いによこして、誘うからね」
お菊ちゃんは帰って行った。
その時の約束で、露八は、浜中屋の家族や、引っ越し荷物と一緒に、清水港から船で東京へ帰った。東京では、山谷に一軒借りて、世帯を持ったが、荻江節で吉原へ出入りするうちに、金瓶大黒の楼主の大黒屋金兵衛の世話で、幇間の鑑札をうけた。
だが元々、幇間というような職業は、職業として公認されていない。荻江節を松廼家節とよび変えて、松の家節の家元露八――という名目で鑑札を取ったのである。
頭も、剃ってしまった。
「親父に糺明されて、切腹をする代りにと、叔父貴の手で坊主にされたときは……」