Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans
「林助さんでも、ただの小者や中間ではありませんでした。あなただって」
「女の眼は怖い。そこまで読めていたか。ではいう、わしは水戸のものだよ」
「黄門さまのご家来でいらっしゃいましょう」
「そうだ。――わしのことを、ひとは皆、棒だという。棒の又四郎と綽名している。無口、鈍重、たれもそれが性根と思っているらしい。ところが、何ぞ知らん、わしはわし自身の激し易さ、泣き虫、多血な性分をもてあましている。……どうかして何事にも、胸をなでていよう、眼を閉じていよう、逸るまいと、自戒に自戒して、棒の如く、身の癖をつけているのだったが……ついに駄目だった。おれは江戸へ来た」
「…………」
「分るまい、こんなはなし」
「いいえ、分ります」
「分ればそなたは、おれが観ぬいていたとおりの女子だ。更にもう少し深く分って欲しい。江戸に来てからのわしは、わしの信念を強めるばかりとなった。悪政の下の奢侈遊惰、無自覚、いったいこれは何たる世間だ。――いや難しかろう、女子にはむりなはなし。ただこういおう、林助とわしとは、ともに血をすすって、この世を浄めようという大願をもっている者だと。――浄めるとは、どうするか、それは」