Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

のべつ末梢的な議論にばかり暮れていて」

「又四郎」

「はい」

「人見のせがれは怪しからぬ、卜幽の子は不肖だと、よう陰口を耳にするが、故ある哉、そちの言は、どうもいちいち僭越すぎるようだの。幼少からわしの側に侍していた其方のことゆえ、わしの前では、甘えていうものとしてゆるすが、人なかではいうな。めったに、そのような雑言は」

「は。いいません。けれど……老公の御まえでは、おゆるし下さい。お気にさわったら切腹を仰せつけられてもかまいませぬ」

「まだ何か、いいたいか」

「いいたいことで、おなかが膨れております」

「いうてみい」

「お家は亡びます。……いまのままでは」

急に、又四郎のからだが、ふしくれ立った。両の肩を二つの瘤みたいにして、そのあいだにふかく首を垂れてしまい、右の手の拳で鼻のあたまをこすった。涙のしずくがぶら下がったからである。

「ははは、なにをいう」

老公が笑い消そうとすると、又四郎は、ぺたと、両手を畳へ落して、

「おわらい事ではありません。お家は亡びます。老公のお目があいているうちは、或いは、ないかもしれませんが、ご老齢に、ふとしたことでもあればたちまち。……」