Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lisez 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 260 caractères · 418 écrans

Aozora Bunko

人々が寄って、衣裳を解いた。老公は身をまかせている。そして、終ると、

「次の龍神の出までには、間もあること、そちたちも、中食せい」

と、ねぎらった。

「――ご隠居さまには」

と、ひるの支度を訪ねると、

「いま喰べては舞うによろしくない。切能のすむまでは、茶で足りる」

と、いう。

「では……」

それぞれ礼をほどこして退がった。藤井紋太夫も出て行った。

「…………」

光圀は、黙然と、ただひとりそこにいた。

鏡の間のひかえにいる佐々介三郎は、いまに老公が呼ぶか、何か、命じるかと、じっと、それのみ待っていた。

藤井紋太夫一味の連判と、証拠のもの四、五通をふくさにくるんだのを懐中に持って。

しかし老公の声は、いつまでたってもしなかった。

ようやく、聞えたと思うと、

「介三郎。ぬる茶を一碗」

と、いう声だった。

「はっ」

と、それにさえ、何か胸おどらせながら、側へ寄ると、光圀はすぐ、

「ふくさの物をわたせ」

と、早口に求めた。

十九

介三郎の護持していたふくさづつみの品は、かれの懐中から光圀の懐中へ手ばやく移されていた。

それから一碗のぬる茶を飲んで、次に、

「料紙とすずり筥をこれへ」