Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans
「だって平手さん」
「出てゆけ」と、幹太郎は男たちに云った。
「待って、平手さん、待ってよ」
「おまえは黙れ」
幹太郎はお豊にどなり、それからずっと六畳へはいった。男たちは「へっ」といって立ち、隅へいっておろおろと着替えをした。
――こんな浴衣が用意してあるんだな。
幹太郎はそう思った。
富原惣兵衛の(隠し売女をさせているという)言葉と、穏やかではあるが冷笑と皮肉に満ちたその顔が思いだされた。
そんなに怒らないでちょうだい、わけがあるのよ、とお豊が云った。三ちゃんにはまえにも世話になったし、こんどもあたしのために来てくれたのよ、河内屋の松どんは旦那の使いで、旦那はあたしの世話をしようっていうので、それで三平さんが伴れて来てくれたのよ、とお豊が云った。幹太郎は耳もかさず、男たちに向ってするどく云った。
「早くしろ――」
二人はとびあがった。
「聞いて下さらないの」と、お豊が云った。幹太郎は男たちのほうを見たまま「幸坊はどうした」と訊いた。
「遊びにいってるわ」
「この時間にか」
「ねえ、お願いよ平手さん、わけを話せばわかることなんだから、ちょっとあたしに話させてよ」