Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans
「いいかげんにしないか、どういうつもりなんだ」
お豊は顔をあげて深喜を見た。
ひきつるように硬ばったお豊の顔が、深喜の眼の下で静かに蒼ざめてゆき、大きくみはった双の眼から、みるみる涙があふれ落ちた。お豊は両手で深喜の腕にすがりつき、深喜の腕に顔を押しつけ、そして、くくと喉で嗚咽した。深喜はその片腕を預けたまま坐り、片手でそっとお豊の背中を撫でてやった。
「そんなことは、もうやめなくてはいけない」と、深喜は云った、「おまえは飲みたくって飲むんじゃない、気負っているだけだ、本野という浪人や、三平や幸坊たちを、自分の腕で食わせてやっているなどと思う、その姐御気取りが重荷になって、精根を疲らせ病気のもとになったんだ、――飲みたくもない酒を、気負って飲んで、ありもしない力をあるようにみせかける、もうそんなことはやめにするんだ」
お豊は静かに泣いていた。
「こんどは、河内屋に引取られて、これだけの暮しができるんだし、病気を治すために保養もさせてもらえるんじゃないか、これまでのような姐御気取りはやめて、すなおな気持になるんだ、わかるだろう」
お豊は泣きながら頷いた。