Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans
安は妙な声をあげ、足をばたばたさせながら、千間川の中へ頭から落ちこんだ。
幹太郎は振向いた。
本野という浪人は、刀の柄にかけていた手を放して、顔を歪めながら「後悔するぞ」と云い、そろそろと、うしろへさがった。
「もし貴公が正直な人間なら、あとできっと後悔するぞ」
そして、安を助けるために、川の岸のほうへ走っていった。
幹太郎は大股にそこを去った。千間川は浅いが底は泥で、『てっぽう安』は頭から泥まみれになり、本野に助けてもらいながら、岸へ這いあがった。幹太郎は歩きながら三度ばかり振返って、そのようすを見てふきだしそうになった。左右の岸にも(ずっとはなれて)かなりな人が立って眺めている。這いあがった安が、その人たちに向って、なにか悪態をついているようであった。
――貴公が正直な人間なら後悔するぞ。
本野という浪人者の言葉が、ふしぎに幹太郎の頭に残った。
――どういう意味だろう。
娘ひとりを食いものにしようという人間ではないか、なんの意味があるものか、そう否定しながら、しかも、ふしぎにその言葉は彼の頭に残った。
天神橋を渡って、河岸ぞいにゆくと、右手に太宰府天満宮の裏門が見え、門に向って曲る左右に、茶屋が並んでいる。