Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなもかたなも

花も刀も

山本 周五郎

Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

極めて色が白く、肌のこまやかな瓜実顔で、薄くひき緊った唇が紅をさしたように赤く、黒眼の大きな双眸は、いかにも賢そうな、澄んだ光を湛えていた。

――どこかで見た顔だな。

平八はそう思った。

「わたくし平手幹太郎の妹でございます」と、娘は云った。

平八はああと声をあげ「ではかやさんですね」と云った。娘はそうだと頷き、自分の名を知っていてくれたことが、さも嬉しいというように、眼と唇とで微笑した。

「平手からいつも聞いていたんですよ」と、平八も微笑した、「もう一人のつやさんという妹さんは、たしかまだ十三だったでしょう、だから貴女は、かやさんだと思ったんです」

「妹は十四になりました」

「ああそうか、年が明けましたからね」と、平八は笑った。

一人で来たのですか、と平八が訊くと、商用で江戸へ来る知人があって、その人といっしょに来た、とかやは答えた。なにか用があったのですか。はい、兄に会いたいと思いまして。平手が此処にいないことは御存じでしょう。はい、いちど手紙がまいりました。では伊達家へはいったことは、と平八が訊いた。かやはかぶりを振った。

「事情があって道場を出た、住居が定まったら知らせる、という手紙がまいったきりでございます」