Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなもかたなも

花も刀も

山本 周五郎

Lisez 花も刀も (はなもかたなも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 364 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

さんにしてくれとか、一生お側にいたいなんて思やしない、――ただ、いっしょにいられるうちだけ、こうして逢えるあいだだけでいいから」

「その考えは違う、それは違うぞ」と、幹太郎は云った、「おまえの身の上のことはよく知らないが、人間は生れや育ちは問題じゃない、そんなことをいえば、おれだって田舎の貧乏郷士の伜だし、豊臣秀吉という人は、水呑み百姓から太閤殿下といわれるまでになった、生れや育ちよりも、いまなにをするか、これからなにをしようとしているか、ということが大事なのだ、よく聞いてくれお豊、おれも若いしおまえも若い、おれたちはこれからの人間だ」

「わかったわ、もうなんにも云わないで」と、お豊が云った、「ただ一つだけ聞かせてちょうだい、平手さんはお豊が好きなの、それとも嫌いなの」

「好きだよ」

「ほんとのことを聞かして」

「好きだよ」と、幹太郎は声を強め、「だからお豊に、良い娘になってもらいたいんだ」と云った。

「ありがと、うれしいわ」と、お豊は云った、「本当に好きだと云ってもらえるなら、あたし、それだけで本望よ」

そう云って、まるでうたうように泣きつづけた。

――幹太郎は憫然と、天床を見あげていた。