Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あめしょうしょう
雨瀟瀟・雪解 他七篇
永井 荷風
Lisez 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 414 caractères · 289 écrans
七
いっそ女給さんになったような心持で……お客様とどこかへ遊びに行ったような心持におなんなすったら。ねえ、奥さん。身を捨ててこそ浮瀬ですからね。檀那様のいらッしゃらない時、内所でお知らせしますから、家へいらっしゃいまし……。」
お千代は婆さんの顔を見詰めながら次第に顔を赤くしたが何も言わずに俯向いた。お千代は昨夜も良人の留守を窺って、またしても小日向水道町の家へ出掛けたので、婆さんが勧誘する事の意味に心付くと共に、昨夜のことまで見透されているような心持がして、それがため我知らず顔を赤くしたのである。
婆さんはお千代が怒りもせず泣きもせず、すこし身を斜にして顔さえ赤くした様子に、此方の言った事は十分通じたものと思った。顔を赤くしたのは「はい」という承諾の言葉よりもかえって意味の深いものと思った。
「では、奥さん。お邪魔いたしました。」と婆さんは静に座を立った。
七
「お千代、今日からおれは内職を始めるよ。毎日歩き廻っても、靴の踵がへるばっかりで、どうにもならないから、諦めてこれから内職だ。」と洋服の上着だけ抜いで、重吉は机へ背をよせ、頭を後手に抱えて両足を投出した。