Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

Lisez 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 414 caractères · 289 écrans

Aozora Bunko

五

この様子をじっと見て、重吉はお千代が派出婦にしてはすこし容貌が好すぎるので、度々こんな事には遇いつけているのだろう。それで案外落ちついているのだろう。ひょっとすると、後で面倒な事を言出さないとも限らぬが、そうなればその時にはその時のしようがあるとますます心が乱れて来る。

「お休み遊ばせ。」畳に手をついて立ちかけるのを、重吉はあわてて呼止めた。

「もう何もしない。もうすこし其処にいてくれよ。なんだか寂しくってしようがないんだ。」

五

お千代が語る身の上ばなしをきくと、この女は中川の堤に沿うた西船堀在の船宿の娘であった。都会にあこがれて、両親の言うことをきかず、東京市内の知人をたよって家を飛出し、高輪の或屋敷へ女中奉公に住込んだ。それは年号の変る年の春頃であった。その年夏のさかりに毎夜丸の内の芝原へいろいろ異様な風をした人が集って来て、加持祈祷をするのを、市中の者がぞろぞろ見物に出かけた。お千代も度々主家の書生や車夫などと夜がふけてからそっと屋敷を抜出して真暗な丸の内へ出掛けたが、或夜巡査に咎められ、屋敷から親元へ送り返された。その時お千代は既に妊娠していた。