Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あめしょうしょう
雨瀟瀟・雪解 他七篇
永井 荷風
Lisez 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 414 caractères · 289 écrans
「どうです。芝居は毎日大入りのようですね。」と兼太郎は酔った揚句の相手ほしさに、
「一杯献じましょう。今年の寒はまた別だね。」
「ありがとう御在ます。お酒はどうも……。」と出方は再びエヤシップを耳にはさんでもじもじしている。
「田島さん。駄目なんですよ。奈良漬もいけない位なんですよ。」
「そうかい。ちっとも知らなかった。酒なんざ呑まないに越した事アないよ。呑みゃアつい間違いのもとだからね。おかみさん、いい御亭主を持ちなすってどんなに仕合せだか知れないよ。」
かみさんは何とも言わずに台所へと立って膳拵えをしはじめた。
路地の内は寂としているので、向側の待合吉川で掛ける電話の鈴の音のみならず、仕出しを注文する声までがよく聞こえる。
「お父さん、それじゃわたし明日からまた先にいた日比谷のカッフェーへ行きますからね。通りかかったらお寄んなさいよ。御馳走しますよ。」とお照は髪のピンをさし直してハンケチを袂に入れた。
兼太郎は酔っていながら俄に淋しいような気がして、「寒いから気をつけて行くがいいぜ。今夜はやっぱり一丁目の友達のところか。」
「どうしようかと思っているのよ。