Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Leggi 三国志(一) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 309.839 caratteri · 622 schermate

Aozora Bunko

――その望みを達しない時は、死すとも、眼をふさがじと誓っておるのだ。足もとの明るいうちに立帰って、よく董卓に伝えるがいい」

と、痛烈に突っぱねた。

鉄面皮な使者は、少しも怯まず、

「そこです。将軍……」

となお、くどく云いかけるのを、孫堅は耳にもかけず、押しかぶせて呶鳴った。

「汝らの首も斬り捨てるところだが、しばらくのあいだ預けておく。早々立帰って董卓にこの由を申せ」

使者の李ともう一名の者は、ほうほうの態で洛陽へ逃げ帰った。

そして、ことの仔細を、ありのままに丞相へ報告に及んだ。

董卓は、虎牢関の大敗以来、このところ意気銷沈していた。

「李儒、どうしたものか」と、例によって、丞相のふところ刀といわれる彼に計った。

李儒はいう。

「遺憾ながら、ここは将来の大策に立って、味方の大転機を計らねばなりますまい」

「大転機とは」

「ひと思いに、洛陽の地を捨て長安へ都をお遷しになることです」

「遷都か」

「さればです。――さきに虎牢関の戦いで、呂布すら敗れてから、味方の戦意は、さっぱり振いません。如かず、一度兵を収めて、天子を長安にうつし奉り、時を待って、戦うがよいと思います。