Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Leggi 三国志(五) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 325.249 caratteri · 653 schermate
魏の張遼とはけだし好敵手といってよかろう。双方、長鎗を交えて烈戦八十余合に及んだが、勝負は容易につかなかった。
この間隙に、楽進、李典のふたりは、大音をあげて、
「あれあれ、あれに黄金のをいただいたる者こそ、呉侯孫権にまぎれもない。もしあの首一つ取れば、赤壁で討たれた味方八十三万人の仇を報ずるにも足るぞ。励めや、者ども」
と下知して、自分たちもまっしぐらに喚きかかった。
孫権の身は、今や危うかった。電光一撃、李典の鎗が迫った時である。
「さはさせじ!」と、敢然横合いからぶつかって行った者がある。これなん呉の宋謙。
それと見て、楽進が、
「邪魔なっ」
と、間近から、鉄弓を射た。矢は宋謙の胸板を射抜く。どうっと、宋謙が落ちる。とたんに、砂煙を後に、孫権は逃げ走っていた。
張遼と太史慈とは、まだ火をちらして戦っていたが、この中軍の崩れから、敵味方の怒濤に押され、ついにそのまま、引き分れてしまった。
孫権は逃げる途中、なお幾度か危機にさらされたが、程普に救われて、ようやく無事なるを得た。
しかし、この日の敗戦が彼の心に大きな痛手を与えたことは争えない。帰陣の後、涙をながして、