Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Leggi 三国志(五) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 325.249 caratteri · 653 schermate
四
「恩をうけた人の危ういのを見て、それを自分の歓びにはできない」
「――でも、国を奪うわけではありますまいに」
「譲られるにしても、恩人の不幸は不幸。自分にはあきらかな幸い。……玄徳には忍びきれぬ」
孔明は、そっと嘆じて、
「なるほど、あなたは仁君でいらっしゃる」と、是非なげに呟いた。
四
そこへ、取次があった。
「荊州のご嫡子、劉さまが、お越し遊ばしました」
玄徳は驚いて出迎えた。
劉表の世子劉※(「王+奇」、第3水準1-88-6)が、何事があって、訪ねてきたのやら? と。
堂に迎えて、来意を訊くと、劉※(「王+奇」、第3水準1-88-6)は涙をうかべて告げた。
「御身もよく知っておられるとおり、自分は荊州の世継ぎと生れてはいるが、継母の蔡氏には、劉があるので、つねにわしをころして※(「王+宗」、第3水準1-88-11)を跡目に立てようとしている。……もう城にいては、わしはいつ害されるかわからない。玄徳、どうか助けてください」
「お察し申しあげます。――けれど、ご世子、お内輪のことは、他人が容喙して、どうなるものでもありません。苦楽種々、人の家には誰にもあるもの。