Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Leggi 三国志(五) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 325.249 caratteri · 653 schermate
三
三
夜は白みかけたが、濃霧のために水路の視野もさえぎられて、魏の艨艟も、呉の大船陣も、互いに、すぐ目前に迫りあうまで、その接近を知り得なかった。
「おうっ、敵の船だっ」
「かかれっ」
突如として、魏の兵船は、押太鼓を打ち鳴らしながら、白波をあげて、呉船の陣列を割ってきた。
時に、呉の旗艦らしい一艘の舳に立って、海龍のをいただいた一名の大将が、大音をあげて魏船の操縦のまずさを嘲った。
「荊州の蛙、北国の鼬どもが、人真似して軍船に乗りたる図こそ笑止なれ。水上の戦とは、こうするものだぞ。冥土の土産にわが働きを見て行くがいい」
と、まず船楼に懸け並べた弩弓の弦を一斉に切って放った。
曹軍の都督蔡瑁は、人もなげな敵の豪語に、烈火のごとく怒って自ら舳に行こうとすると、すでに弟の蔡薫が、そこに立って、敵へ云い返していた。
「龍頭の漁夫、名はないのか。われは大都督の舎弟蔡薫だ。遠吠えをやめて、船を寄せてこい。一太刀に斬り落して、魚腹へ葬ってくれるから」
すると、遠くで、
「甘寧を知らないのは、いよいよ水軍の潜りたる証拠だ。腰抜けな荊州蛙の一匹だろう。大江の水は、井の中とはちがうぞ」