Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Leggi 三国志(五) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 325.249 caratteri · 653 schermate
いそぎ使いを馳せて江夏より兄君を迎えられ、君を国主とお立て遊ばし、玄徳を輔佐としてまず内政を正し、しかる後、北は曹操を防ぎ、南は孫権にあたり、上下一体となるのでなければ、この荊州の滅乱はまぬかれません!」と、はばかる色もなく直言した。
蔡瑁は、赫怒して、
「みだりに舌をうごかして、故君のご遺言を辱め、部内の人心を攪乱する賊臣め。黙れっ、黙りおろうっ」と、大喝しながら、武士と共に、李珪のそばへ馳け寄って、「これへ出ろ」と、引きずりだした。
李珪は悪びれずになおも、
「国政にあずかる首脳部の方々からして、順をみだし、法をやぶり、何とて他国の侵攻を防ぎ得ましょうや。この国の亡ぶは眼に見えている」と、叫んでやまなかったが、とたんに蔡瑁が抜き払った剣の下に、あわれその首は斬り落されていた。
死屍は市の不浄墳に取り捨てられたが、市人は伝え聞いて、涙を流さぬはなかったという。
襄陽の東四十里、漢陽の荘麗なる墓所に、故劉表の柩は国葬された。蔡氏の閥族は、劉を国主として、これから思うままに政をうごかしたが、時まさに未曾有の国難の迫っている折から、果たしてそんな態勢で乗り切れるかどうか、心あるものは危ぶんでいた。