Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate

Aozora Bunko

「小僧ッ、そらまた一人だぞ!」

「十三人じゃアねえ、十四人じゃあねえか」

「オウイ、あそこにころがってるのを数えたかよウ?」

四戒ということを言う。

恐れ、驚き、疑い、迷う……これが剣道の四戒。

技と理合とは、車の両輪、鳥の両翼。その一方を欠けば、その効は断絶される。技は面に表れる形であり、理合は内に存する心である。技と理合がともにある境地に達すれば、心に思ったことがただちに技となって表現するのだ。

が、これはまだ未熟のうち。

左膳のごとき達人になれば、技と理合も、内も、外も、いっさい無差別。すべては融然と溶けあって、ただ五月雨を縫って飛ぶ濡れ燕の、光ったつばさあるのみ。

何も考えなしに行っている業こそは、自然と理合に適ってくるのである。

考えて行うのではない。

また行って考えるのでもない。

天地の理法に、行と心の区別はないので。

剣心不異というのは、まことにここのことである。

だから、そこへ、今の四戒の一つが兆しでもしたら、もうそれだけでも浮き足だつにきまっている。

いかにすれば勝てるか……などということを考えない丹下左膳、濡れ燕のとぶがまま、思いの赴くにまかせて、斬ってきって斬りまくった彼は、相手方が一人ふたりずつ数の減ってゆくのを、意識するだけだった。