Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Leggi 三国志(五) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 325.249 caratteri · 653 schermate
「国祖孫堅将軍以来、重恩をこうむって、いま三代の君に仕え奉るこの老骨。国の為とあれば、たとい肝脳地に塗るとも、恨みはない。いや本望至極でござる」
「あなたにそのご勇気があれば、わが国の大幸というものです。……では」
周瑜は、あたりを見まわした。陣中寂として、ここの一穂の燈火のほか揺らぐ人影もなかった。
何事か、二人はしめし合わせて、暁に立ち別れた。周瑜は、一睡してさめると、直ちに、中軍に立ち出で、鼓手に命じて、諸人を集めた。
孔明も来て、陣座のかたわらに床几をおく。周瑜は、命を下して、
「近く、敵に向って、わが呉はいよいよ大行動に移るであろう。諸部隊、諸将は、よろしくその心得あって、各兵船に、約三ヵ月間の兵糧を積みこんでおけ」と命じた。
すると、先手の部隊から、大将黄蓋がすすみ出ていった。
「無用なご命令。いま、幾月の兵糧を用意せよと仰せられたか」
「三月分と申したのだが、それがどうした」
「三月はおろか、たとえ三十ヵ月の兵糧を積んだところで無駄な業、いかでか、曹操の大軍を破り得よう」
周瑜は、勃然と怒って、
「やあ、まだ一戦も交じえぬに、味方の行動に先だって不吉なことばを! 武士ども、その老いぼれを引っくくれ」