Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Leggi 三国志(五) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 325.249 caratteri · 653 schermate
「誰かある、曹仁匹夫の首を引き抜け」
と叫び、自身も馬首を奮い立てて進まんとした。
「潘璋これにあり。いでそれがしが」
と、周瑜のうしろに控えていた一将が、駈け出そうとする途端に、周瑜は、くわっと口を開き、血でも吐いたか、矛を捨てて、両手で口をふさぎながら、どうと、馬の背から転げ落ちた。
それと見て、敵の曹仁は、
「ざまを見よ。彼奴、血を吐いて死したり」と、一斉に斬り入ってきた。
呉軍は色を失って、総くずれとなり、周瑜の身を拾って、陣門へ逃げこんだ。この日の敗北もまた惨たるものであった。
憂色深き中に周瑜は取巻かれていた。だが、彼は案外、元気な容子で、医者のすすめる薬湯など飲みながら、味方の諸将へ話しかけて、
「きょう馬から落ちたのは、わざとしたので、金瘡が破れたのではない。曹仁が漫罵の計を逆用して、急に血を吐いた真似をして見せたのだ。さっそく陣々に喪旗を立て、弔歌を奏でて、周瑜死せりと噂するがいい」と、いった。
次の日の夕方ごろ、曹仁の部下が城外で、呉兵の一将隊を捕虜にして来た。訊問してみると彼らは、
「昨夜ついに、呉の大都督周瑜は、金瘡の再発から大熱を起して陣歿されました。