Classici giapponesi con furigana
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どようふじん
土曜夫人
織田 作之助
Leggi 土曜夫人 (どようふじん) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 106.903 caratteri · 213 schermate
「――京ちゃんもいよいよわが党と来たかね。毎日でも打ってやるよ」
「いや、今日だけでいいよ。注射、痛いだろう……? おれ趣味じゃねえや。痛くないやつやってくれよ。ねえ、たのむよ。ねえ、痛いんだろう。しかし、痛くってもいいや。今日は特別だから。麻雀に勝てればおれ我慢するよ。しかし、あんまり痛いの、おれいやだぜ」
「大丈夫だ。何でも痛いのははじめのうちでさアね。麻雀するのかい」
「うん。昨日寝てないからね。下手すると負けるからね。負けたっていいが、しかし、負けるとおれ東京へ行けないからね。――坂野さん、本当に痛くないね……? あ、チッチッ……」
針がはいったのか、京吉は顔をしかめた。坂野は注射器のポンプを押しながら、
「――東京へ行く……?」
「うん。おれもう京都がいやになったんだよ。坂野さん、金ないだろう。貸しちゃくれんだろう……? だから、麻雀で旅費つくるんだよ」
田村へ帰って、ママに無心すれば、金は出来ぬこともなかったが、陽子が昨夜泊ったのかと思えば、田村へ帰る気はせず、それにもともと嫌いだったママのことが今は田村と共に虫酸が走り、顔を見るのもいやだった。